カズシン・ブログ

カズシン株式会社 代表取締役 山内和美のブログ
不動産業界20年を超えて、この経験に基づく…取引のこと、物件のこと、人間のこと。
宅地建物取引業者(不動産業者)カズシンの代表 山内和美が思うこと。

ラブホテルと事件事故。閉店したホテルを一人で内見した時も。コロナ禍、春を信じて。乗り越えていきましょう。

2021.02.14

ラブホテルで起きた殺人事件の裁判を傍聴したことがあります。

女性との間での金銭をめぐるトラブルをきっかけにその女性を殺した男性の背中を見ていて、「良心」の重みや温もりが感じられない印象に戸惑いました。

ラブホテルでは時に事件が起こり、報道されます。

事件があったホテルは、売買の時に、影響があるのでしょうか。

無いとは言い切れませんが、それだけで価格が特別安くなるということはないでしょう。

事件の直後は、マスコミによる報道などでダメージを受けて、お客様がこなくなり売上がさがることはあります。

しかし、「人の噂も七十五日」で時間が経過すればその後売りに出すことになったとしても、過去の事件を理由に安く買いたたかれるということは(事件からの年月や、事件の内容にもよるでしょうが)、私の経験ではありません。売買の時には、売上がどうであるかが重要です。もちろん買う方の中には、事件事故があった物件には消極的な方もおられますので、一概には言えませんが、ホテルオーナー、ホテルを買い進めている方の多くは、事件事故は割り切って考えておられるように思います。

 

事件事故があれば告知が必要です。売主が告知しないで物件を売った場合、後から知った買主から追及を受けます。ホテルも同様です。傾向までですが、事件は周囲に知られやすいし、知られてしまったと感じるものですが、事故は周囲にあまりわからない、あるいは知られずにすんだと考えやすいようです。わからないだろうと仲介業者にも黙っていた売主、後で人づてに知った買主。そういう例、聞いたことがあります。仲介業者は売主から聞かされていなかったため責任は及びませんでしたが、売主と買主の間で金銭で解決することになりました。

 

事件事故があった(告知を受けた)ホテルの売買仲介したことは何度かあります。具体的な状況を聞くとその場所へ行くと想像して長くその場に一人で居る気持ちにはなれませんが、事件事故があった事実は確認しないとなりません。

ホテルが営業をやめて年月が経過し、無人が続き、独特の怖さ、寂しさを放つホテルの売り物があります。

一人で現地へ行き、一人ですべての部屋を見て回ったことがあります。電気は消えていて、懐中電灯を使いながら。

そういうホテルを見てきて思うのは、ホテルは営業して人がいてお客様がきているうちが華だということ。営業をやめたホテル内を一人で歩くことは、巨大な箱の中にある迷路を抜けていくような怖さがあります。ひやっとする冷たい風を感じながら、緊張で汗をかいている。走る自分の足音さえ、何かの音と重なるようで、ホテルの外へ出た時の安堵感。全力で迷路を抜けきった幸運に感謝します。

いろいろな体験をしながら、ここまでやってきたのだなと、これを書いていて、あらためて思い返しました。

 

昔、ラブホテルが「モーテル」と言われた時代から、今は「レジャーホテル」という言葉が浸透する時代になっています。安全で安心してくつろぎ楽しんでいただける空間を作ろうと、レジャーホテル業界の経営者の方々、店長さん、スタッフさん、関連業者さん、設計の先生、コンサル会社さん、皆さん努力を続けておられます。

お客様でにぎわうホテルになるように、日々、知恵を絞っておられます。

コロナ禍で、売上が減少したホテルが多くありますが、試練を乗り越えていかれることでしょう。また、乗り越えていっていただきたいです。

コロナ禍で、いずれの業種もいずれの企業も多くは大変厳しい状況にあります。

 

旅行業界で長く働いてきた方が退職が決まったそうです。コロナウィルスの影響により。

皆それぞれに試練のコロナ禍をどう乗り越えるか。

 

自営の身、しかも不動産売買仲介業ですので、成約報酬。いい時わるい時の波には慣れているつもりです。

それでもコロナ禍は試練が連続するものだと覚悟しています。

諦めないで粘り強く考え、行動していれば、チャンスがきたら掴めると思っています。

このブログを読んでいただいている皆さんもたとえ厳しい状況でも、必ず突破口はあります。

皆さんの春も信じています。

人生はいい時もわるい時もあります。

 

カズシン株式会社

代表取締役 山内和美