カズシン・ブログ

不動産業界20年を越えて この経験に基づく~物件論

女性の自活とラブホテルと風俗

2018.12.19

「女性は男性に扶養されるものだから」、という社会通念が未だにあるように感じられます。概して男性の給料は養わなくてはならない妻や子供の生活費も含めて計算されてきたため高額になっているように思われます。半面、女性の給料を下げることで企業の人件費の支出のバランスがとられているのではないでしょうか。機会均等法などとは別の側面があり、男性と比べて女性の給料は低額となっている傾向があるのではないかと思われます。

したがって多くの女性は働いてもぎりぎりの生活を送れるかどうか、自活するのは難しく、結果的に結婚して男性に扶養してもらわないと生計が立てられない問題がありそうです。

 

派遣切りなどで、男性も安価な賃金で不安定な生活を強いられている現実はあるでしょう。しかし、男性社会の中で女性の場合は結婚して生活力のある男性に扶養されれば良いのだから、という理屈で、都合よく安く使われる人材になりがちです。

 

女性の社会進出の促進や女性管理職の割合を増やすなどの施策も見聞きするものの、時給パート労働をしている女性が子供を扶養し自活できるだけの給料を得られるようにすることの施策はなおざりにされているように思われます。

 

離婚が増え、多くのシングルマザーは、夫からの養育費がないにもかかわらずパートで働いていることでしょう。正社員になろうにも特別な技能もなく、やむを得ずパートの掛け持ちでその日をしのいでいる女性も多いことでしょう。パートの給与は、家計の足しや主婦の小遣い稼ぎ相当分で設定されています。

したがって、夫の扶養をはずれた女性の多くの行く先は、貧しさとなりがちです。

 

女性が一生懸命働いてもパートの掛け持ちや派遣で得られる賃金は、正社員の男性が普通にもらう給料と比べて少ないように思います。たとえ女性が正社員で働けたとしても、全般的に男性の給料よりは少ないと思われます。

 

たとえば子供がいる女性は戦力にならない可能性があるということも理由になるのでしょうか。戦力にならなければ解雇されてしまう恐怖があります。解雇されれば明日の家計が維持できないため、本当に切羽詰まった女性ほど、乳児を犠牲にしてでも男性並みに長時間働いていることも多いでしょう。

一部の男性を除いて、男性も低賃金で不安定な職に就かざるを得ないこの時代、共働きでやっと子供を産み育てることができていた女性たちは、夫に扶養されて一生安泰という道はなく、一生低賃金でも働き続けるほかないです。そうした中で、家庭内の不和が起こり、離婚をすることになれば、二人でやっと一人前であった家計から離れて、突然子供を抱えて一人で一人前にならなくてはならないわけです。技能も身に付いていないし、親兄弟にも頼れない。なんら後ろ盾のないそうした女性たちが自己責任のもと置き去りにされているのではないでしょうか。世の中は、相変わらずの男性社会であり、男性並みに稼ぎ社会で活躍できる幸運なスーパーウーマンはわずかでしょう。

 

企業は、人を安く使って競合に負けない低価格商品を世の中に送り出すことで利益を維持せざるを得ないところがあるのかもしれません。「安く」というのは、雇用される側から見た話であり、雇用する企業側からすれば、大変な負荷になっていることもあるでしょう。

企業にしてみれば、技能のない女性に支払える賃金はパートの時給でも大変な負荷がかかるということになるのかもしれませんが、それでは、一人前に生計が立てられないのです。福祉の助けがあるかといえば、福祉というのは、基本的に働いたら働いた分、手当てが削られるシステムです。子供二人いて家賃も払うとなると、月に30万円は無いと、無理があるというのは、男性が主たる生計者であれば当然のこととして、社会は受容しています。しかし、シングルマザーが月に30万円稼ぐ働き口はまず無いです。せいぜいパートの掛け持ちで月に手取りで15万円稼げたとして、児童扶養手当を受給したとしても、月30万円には届かないでしょう。女性たちは貯蓄もできず、子供に高等教育も受けさせられない。となると次の世代の子供も貧困を生涯身につけて、耐えていかねばならないことにもなります。

 

パートはシフト調整され、毎日入りたくても入れない。掛け持ちにするも、身体はきつく、それでも掛け持ちにせざるをえない人もいます。パートはその営業所が閉鎖されでもすれば、途端に無職となることもあり不安は尽きないことでしょう。そして年齢が高くなった女性は、次のパート先もなかなか見つからないです。

子供を養わなければならない責任と、今後の生活の不安に押しつぶされそうになる心の内を想像すると何とかならないものかと思います。

「誰も頼れる人はいない。」その孤独と不安。

 

日本は戦後の義務教育によって、高齢者を除いては、文盲はほとんどいないというイメージがありますが、そんなことはないと思います。簡単な漢字の読み書きや、足し算引き算が満足にできない人たちがいます。受験戦争時代の50歳前後の年齢層の中にもいるし、今の若い人たちの中にもいると思います。日本人として日本で生まれ育っているが、親を含めて生育する環境に全般的に恵まれず、義務教育課程の履修も満足にできておらず、そのまま大人になり、貧困の中で翻弄されている人がいると思います。

 

義務教育が満足に受けられておらず、漢字も読めず、足し算引き算も満足にできない人たちがどういう職業に付くか、想像してみると、情景が浮かんでくることでしょう。

読み書きできないのが女性であれば、風俗に流れることになる人たちがいることは容易に想像がつくことだと思います。教育は何にも増して、人を救う武器になると思いますが、教育を受けずその救いを持たない女性が、シングルマザーになり、離婚し独身となり、結婚できず、風俗に流れ着く。この図式の悲しく残酷であることに、ため息が出ます。

 

大学出の高等教育を受けている女性にしても、専業主婦から離婚し、いきなり社会に身一つで放り出されれば、生きていくためには、風俗に向かうことしか手段がないこともあるでしょう。

日銭で時間の自由がある仕事というのは、デリヘルのような風俗業以外にはめったにないものです。

 

今の時代でもなお、女性たちが生きていくための術は、身体を売ること以外にない現実があります。

 

ホテル街に風俗で働きにきている女性たちを見ると、その多くから貧しさと余裕の無さが滲みでているものです。

外国のブランド物のバッグを持っている女性は思いのほか少ないです。風俗を業にする女性にとって、バッグや洋服、靴などの身なりは商売道具でもあり、商売人として見栄を張りたいところでしょう。それなのに、見栄も張れない、厳しい現実。

 

あるラブホテル街の一角に、女性の下着専門店があります。デリヘルの女性たちをターゲットにした下着店です。過激な物もあるが、一般的な物もある。比較的安価で良質と言えるでしょうか。

ある時、セクシーな下着をじっと食い入るように見ている、50代くらいの女性がいました。

独り言を言う。「6000円、6000円。今日お仕事してからね。6000円稼いでからね。」お客が今日付いたら、この6000円のセクシー下着を買いたいのでしょう。下着は商売道具、だから買いたいのでしょうか。しかし、今買うお金はない。彼女の財布には、下着を購入する余裕は入っていない。

カズシン株式会社

代表取締役 山内和美